前回に引き続き、日本ミシュランタイヤ株式会社の三輪様に、インタビューを行っています。
- インタビュー記事一覧(クリックすると展開されます)
- ①120年以上続くミシュランガイドの歴史と最近取り組みが進むデジタル化の効果とは?
②日本ミシュランタイヤはなぜ群馬県太田市に本社を移転したのか?執行役員に直接訊いてみた!
③金属積層造形技術 ミシュランタイヤが進める新しい技術と群馬県企業の連携
前回は、120年以上続くミシュランガイドの歴史や、最近のデジタル化の取り組みについて、お話を伺いました。
今回は、群馬県民が皆気になっている、「なぜ本社を太田市に移転したのか?」についてインタビューした内容をまとめています。
三輪様のご経歴
2017 年 6 月 日本ミシュランタイヤ株式会社に広報部長としてご入社。
2023 年 7月 ミシュランガイド・RPWA(ロバート・パーカー・ワイン・アドボケート)事業部 執行役員就任(現職)
本社移転の経緯
私はミシュランガイドの事業部に異動する前は、広報部におりました。
その時に東京にあった本社を、こちら群馬県太田市に移転するという発表をさせていただきました。
そうだったんですね。
太田に決めた理由は何があったのでしょうか?
まず、元々この太田市の太田サイトには、私どもの研究開発センターがありました。
なので、もともと非常に多くの社員がここで勤務をしていました。
そして、もう一つ。
本社が東京にあると、どうしても地理的な距離もあります。
一つに統合することで、より付加価値を得たり、相乗効果が出ることを期待しました。
そういうことだったんですね。
群馬県は自動車産業の集積地とも言われてますし、ミシュランタイヤさんが本社を移転されると群馬全体としても大きな波及効果があるのかなと感じます。
山本知事の YouTubeでも
そうなんです。
弊社の社長の須藤も、出演させていただきました。
その中で、須藤社長が将来の展望や夢を群馬県知事と語っていらっしゃいました。
本当にいろんなことをこれから群馬県で取り組まれていくんだろうな、というのが伝わりました。
私どもは、本気で「群馬から世界へ」ということを謳っております。
本当にスローガンとして本気で考えております。
先ほどおっしゃったとおり、群馬は産業の集積地なんですね。そして、モノづくりが非常に盛んな地でもあります。
ミシュラン単体ではできないことも、周りの企業の皆様のお力添えや知見を実現できることもあります。
また、産官学連携というのが非常にスムーズにできるのではないかと感じております。
その産官学連携の例として、群馬県様主導のプロジェクトもすでに動いております。
ぐんまの運輸デジタルイノベーション
「DXの力で物流業界の2024年問題を解決しよう」という取り組みです。
確かに、2024年問題は、かなり抜本的な改革が必要とずっと言われていましたけど、どういった企業さんがどういった取り組みをしているのか個人的には分かっていませんでした。
まさにミシュランさんが産官学で連携されて、解決を図っていらっしゃる最中ということなんですね。
群馬県の県民性
などは、県下さまざまな方々から情報をいただいていて、非常に頼りにしております。
なるほどです。
そういったところがあって、やっぱり群馬県との連携がスムーズにできているということですね。
新しいものへの取り組みに関しても、非常に先進的な考えをお持ちの県だなと感じております。
例えば、金属積層造形という、日本ではこれから展開になる技術ですが、非常に興味を示していただきます。
https://osampo.gunma.jp/michelin-3
昔の話ですが、まだまだ日本に産業革命が起きていない時期に、富岡製糸場を建てていち早く取り組んだという、歴史的な事実があります。
群馬県民はそういったことに取り組める県民性があると思うので、現代でも同じことができているというのが、本当に素敵なことだなと思います。
富岡製糸場では、フランス人の技術者が来たと聞いています。
私どももフランスの企業として、同じような思いを感じております。
はい、フランスの金属積層造形の技術を日本で展開していくには、地元の力が必要となるでしょう。
その際、富岡製糸場でフランス人の技術者とともに新しく日本の産業を興したようなことが、群馬の皆様と産官学連携で実現できるかもしれません。
その可能性に期待を寄せています!
本当にそうなることを願っています!
今日は本当にいろいろなことを教えていただき、ありがとうございます!
まとめと次回
今回は、日本ミシュランタイヤの三輪様に、なぜ東京から群馬県太田市に本社を移転されたのかについてお聞きしました。
もともと研究開発センターがあり群馬県に馴染みがあったことに加え、群馬県は自動車産業の集積地となっていることが大きい理由のようです。
また、群馬県の県民性が今後ミシュランタイヤさんの取り組み影響を与えていくのかもしれません。良い相乗効果が生まれることを期待しています!
次回は、今回も登場した金属積層造形技術について、研究開発本部 新規事業部長の伊藤様にお話を伺っています。そちらもぜひ!